=Details=
1920px × 1080px(HD H264) 4min58sec 10fps
制作画像枚数:3,125枚(png形式、コマごとの1枚絵ではなく、「背景」「前景」「キャラクター」「雪」などパーツごとに各コマ制作)
使用ソフト◎Adobe Photoshop2020(作画- Adobe CCのKyle Brushシリーズをカスタムして使用)、Adobe Premiere Pro(編集)
製作期間:2020年10月初頭(打ち合わせや概要決定)〜10月下旬(絵コンテ受け取りと並行してカット割検討)〜11月初頭(キャラクターデザイン、絵のテイスト決定)〜11月中旬(テストムービー完成)〜12月25日(作品公開)
MV制作ではゼロから展開を考えることもあれば、ストーリーがすでにある状態でカット割りから担当することもあります。今回は、Superfriends塩原さんによる絵コンテをストーリーボードにして実制作を私が担当しました。絵コンテの実物とコンセプトの部分は塩原さんのブログに掲載されていますので、ぜひ合わせてご覧ください。絵コンテをいただいた後、まずキャラクターのスケッチに着手し、そこから全体のテイストを作っていきました。
全体のトーンや動きの雰囲気を統一するために、最終の仕上がりをイメージしたサンプルを何点か制作します。
線画のシーンと色付きのシーンがあるため、それぞれについて本制作と同じ方法で作画してテイストを決定しました。
次はカットごとの静止画を音楽と合わせてテストムービーを制作します。右上の最終版アニメーションと比較すると、キーとなるフレームがほぼテストムービー通りになっているのがご覧いただけると思います。
全体を38シーンに分け、本番の作画をしていきます。今年秋に制作した"Twilight Dew"(futarinote)では60シーンありましたが、これは各シーンが短く切り替わりがはっきりしていたためで、"Million miles apart"は長回しの飛行シーンなどのために、全体の尺の割には作業用のシーン分けが少なくなっています。素朴さに合わせたローファイな動きを出すため、本作品は1秒に10コマで作画しました(日本の一般的なテレビアニメは24コマ/秒程度)。絵作りには、Photoshopとペンタブによるデジタル環境での作画と、アクリル絵具で着色しスキャンしたアナログ素材を併用しています。また、全てのシーンが完成した後にうっすらとノイズの効果をかけ、色調整を行うことで、デジタルで着色した部分が背景から浮かないような処理をしました。以上でMVの完成です。